序章:「節約」は頑張らない
「節約しなきゃ…」と気合を入れても、外食を我慢したり買い物を控えたりするのはストレスが溜まります。私も銀行員時代、そう感じていました。
でも実は、お金が貯まる人は「頑張らない節約」をしています。コツは、一度見直せば毎月の支出が自動で減る固定費を整えること。通信費・保険・サブスクを整理するだけで、月1万円はすぐに浮かせることができます。
第1章:見直し効果の高い3大固定費(通信・保険・サブスク)
「節約効果が高い」「手間が少ない」この2つを満たすのが以下の3項目です。
① 通信費(スマホ・Wi-Fi)
スマホ代が毎月8,000円以上の方は要チェック。格安プランに切り替えるだけで、月3,000円〜5,000円の節約が可能です。
- ahamo(アハモ):月30GBで2,200円。ドコモ回線の安定感が魅力。
- povo:必要な時だけデータ追加できるトッピング式。月1,000円台も可能。
- 楽天モバイル:データ無制限で最大3,278円。楽天経済圏利用者におすすめ。
また、自宅Wi-Fiを契約している場合は「スマホのデータ量を増やしてWi-Fi解約」という選択も。楽天モバイルやUQモバイルならテザリングで十分カバーできます。
② 保険料:貯蓄型保険をやめて掛け捨て+つみたてNISAへ
元銀行員として、保険の見直しは最も効果を実感しやすい部分です。特に見直したいのが貯蓄型保険(終身保険・養老保険・学資保険など)。
一見「保険+貯金ができてお得」と思われがちですが、詳しく解説します。
▶ 日本の公的医療保険で受けられる主な保障
- 医療費の自己負担は3割(高額療養費制度で上限あり)
- 高額療養費制度により、月の医療費は年収に応じて約8〜9万円が上限
- 会社員・公務員なら「傷病手当金」で給与の約2/3が最長1年半支給
- 遺族年金や障害年金などの公的補償もある
このように、入院や病気になっても多くの部分は公的制度でカバーされています。民間の医療保険やがん保険は「足りない部分を補うもの」と考えるのが合理的です。
▶ 貯蓄型保険を見直す理由
次に見直したいのが貯蓄型保険(終身保険・養老保険・学資保険など)です。一見「保険と貯金が同時にできてお得」と思われがちですが、実際には以下のようなデメリットがあります。
- 手数料が高く、実質利回りは年0.5〜1.5%程度と低い
- 途中解約すると元本割れしやすい
- 保障内容が複雑で保険料が割高
- すぐに現金化できない(流動性が低い)
たとえば、月1万円を10年間「貯蓄型保険」で積み立てても、途中で解約すると40〜50万円しか戻らないこともあります。保険は「保障」に特化し、貯蓄・運用は別で行う方が合理的です。
そのため、保険は「保障」に特化し、貯蓄・運用は別で行うのが賢明です。たとえば、医療保険を県民共済・都民共済などのシンプルな掛け捨てタイプに切り替え、浮いたお金をつみたてNISAやiDeCoで運用する方法が効果的です。
元銀行員の結論:「保険」は守るためのもの。「貯蓄」は増やすためのもの。2つを分けることで家計は軽くなります。
▶ 団信に入っている人は死亡保障の重複に注意
住宅ローンを組んでいる人の多くは、団体信用生命保険(団信)に加入しています。これは、契約者が死亡または高度障害になった場合、残りの住宅ローンが全額返済される仕組みです。
つまり、団信に入っている人は「家族に住まいを残せる状態」になっているため、別途死亡保険を契約する必要は基本的にありません。
ただし、以下のケースでは最低限の保障を検討しても良いでしょう。
- フラット35などで団信に加入していない場合
- 小さな子どもがいて教育費がまだ多くかかる
- 配偶者が専業主婦(夫)で、すぐに収入を得にくい
このような場合は、掛け捨ての定期保険(10〜20年など)を少額で補うのがおすすめです。
元銀行員の結論:団信があるなら死亡保障はほぼ完了。過剰な保険料を払い続けるよりも、貯蓄や投資に回した方が将来の安心につながります。
③ サブスクリプション(定額サービス)
Netflix・Amazonプライム・Spotifyなど、サブスクの“積み重ね”が家計を圧迫していませんか?
3ヶ月以上利用していないサービスは一度解約し、「必要な時だけ再登録」に切り替えましょう。
- 動画:Netflix(1,490円〜)→ Amazonプライム(600円)に集約。
- 音楽:Spotify(980円)→ YouTube Music無料版で代用。
- ジム:月1万円→オンラインヨガ(SOELU、LEAN BODY)で2,000円前後。
第2章:元銀行員が実践する見直し手順
効果的な見直しは、勢いより「順番」が大事です。
ステップ1:固定費を洗い出す
家計簿アプリ「マネーフォワードME」などを使えば、クレカや口座を自動連携して出費を一覧化できます。1時間もかからず“見える化”が可能です。
ステップ2:優先順位をつける
見直し効果が大きい順番は、通信費 → 保険 → サブスクです。最初に手をつける通信費は、プラン変更だけで即効果が出ます。
ステップ3:1日でまとめて手続き
週末などに半日時間を取り、すべて一気に進めましょう。スマホの乗り換えや保険のオンライン相談はすべてネット完結でOKです。
第3章:見直し後の家計シミュレーション
実際に、以下のような見直しを行うとどうなるでしょうか。
| 項目 | 見直し前 | 見直し後 | 差額 |
|---|---|---|---|
| スマホ(ドコモ) | 8,000円 | ahamoで2,970円 | -5,030円 |
| 生命保険 | 10,000円 | 掛け捨て保険で6,000円 | -4,000円 |
| サブスク | 3,000円 | Amazonプライムのみ600円 | -2,400円 |
| 合計 | -11,430円 |
年間にすると約13万円の節約。これをそのまま「つみたてNISA」や「貯蓄用口座」に回せば、将来の安心にもつながります。
まとめ:固定費を“静かに味方につける”
頑張らなくてもお金が貯まる人は、「固定費」を味方につけています。通信費・保険・サブスクを整理するだけで、暮らしの満足度を下げずに年間10万円以上の貯蓄が可能です。
今日からできる第一歩は、「支出の見える化」。一度整えれば、あとは“放っておいても貯まる”家計に変わります。静かに、お金が増えていく安心感を味わいましょう。